先日、無駄吠えでご近所トラブルになってしまって困っているという相談がありました。
10歳のコーギーですが、それまでも無駄吠えの問題は抱えていて、獣医さんに相談したところ、「分離不安気味になっているので、距離をおくために構いすぎないように」と指導され、言われた通り構いすぎないように接していたそうです。
しかし、吠えは一向におさまらず、それどころか今度は自分で前足をなめ壊してしまい、エリザベスカラーを巻く生活を余儀なくされました。
もちろん無駄吠えが良くなるわけもなく、どんどん悪化し、ついにはご近所から苦情が出てしまったということです。
さて、無駄吠えを直すには無視する事と言われますが、なぜこのコーギーさんにはそのセオリーが通用しなかったのでしょうか?
無駄吠えには、無視していい場合といけない場合があります。
今回のケースは、無視してはいけなかったのです。
このような無視を「愛情の遮断」と表現するトレーナーさんがいますが、とてもしっくりくる表現です。
要求の吠えには無視でも効果はありますが、欲求の吠えに無視は最悪のアプローチです。
なので、今回のアプローチは、E・L・Fの中でも特にF(feeling)の立て直しを重要視しました。
結果、1週間で劇的に変化し、ずっと取れなかったエリザベスカラーをはずしても、足をなめなくなったのです♪
これが『犬を知る』と言うことです。